人の情けが身に染みる

こないだマキシ丈のロングスカート買ったんですよ。
タイダイ染めのやつね。

んで、おろしたてのスカート履いてチャリ漕いでたら、やっちまった訳ですわ。

長いこと9割方ジーンズ生活。
こないだ久々にお会いした元仕事関係者の方には「自由な感じでいいね…」と言われました。
なんだか褒められていなかったような気がしなくもないというか。
動きがジーンズ基準な為、割と何処でも座れる感じ。
走るし足組むしベタベタ歩く。

そんなんで、スカートなんか滅多に履かないから、不用心だったことは否めません。
ぴたり。と、チャリが止まりました。
ハテ。なんじゃらほい？　と、我がチャリの後輪を見ると〜。

巻き込んじゃったんだよオオオオオオ!!!!
後部チェーンにしっかりとぐるぐる巻きにィィイィイィ!!!!
ナチスの科学力は世界一イィイイィイイ!!!!

困ったじゃん！　これじゃどうしようもないじゃん！
てか、完全に噛んどるし…。
どっからどう動かしたものやらしくしくえぐえぐ新しいスカートがあああああ…うおおおお！

ってオロオロしていたら、通りすがりの知らないおじさんが、

「大丈夫？　持っててあげるから、ほら」

と、後輪回しやすいようにチャリを持ち上げてくれました。
なんかやたら親切な人で、ずっと笑顔なの。
んで、ずっと声掛けて励ましてくれてたの。

「僕も経験あるから分かるよ。ゆっくり回してね〜そうそう上手い上手い」

……何かのコーチとかだろうか。

お陰様でスカートは外れました。終始笑顔だったおじさん、ありがとう！
何となく見た目のイメージは恵比須様(七福神)でした。福々しいっつーか。
かなり早めに家を出ていたので、違う服に着替える余裕あって良かったです。
世の中には親切な人がいるもんだなあ。

数日後(まだあるのか)。

東京地方は強風に見舞われていました。
その日もチャリで移動中のことです。あ、これはジーンズの日です。
結構な交通量の多い交差点で、ぶわっと突風様がご到来。

こないだ買っ(以下略)カンカン帽が、飛んでってもうたアアアアア!!!!
そんで、車が行き交う所に落ちました。
こりゃ踏みつぶされちゃうや…と諦めかけたその時。

通り過ぎた下校中の小学校6年生(推定)位の男の子達の中から、美少年が一人戻って来ました。
将来イケメン確定であろうその少年、車の動きが止まった隙に、わざわざ戻って取りに行ってくれたのでした。
「はいどうぞ」
うおおおおおおおおありがとおおおおおおおおおおお!!!!
でも危ないからやめてね。

ああいうことをするのには恥ずかしい年頃だろうに…おばちゃん感動で前が見えないよ。
しかも美少年だったし(ここ重要)。
顔が綺麗な子は心も綺麗なんだなと。

世の中捨てたもんじゃないですな。

この話には『チャリに乗ってる時は普通に用心しろ』という教訓が含まれています。多分。