20歳過ぎたらあっちゅーま。-はてなブログ出張所-

流れ流れて漂着。何故かまだ生きてます。

心境複雑

☆前回までのあらすじ


○年前に医者と結婚した、高校時代の同級生・杏子。
結婚前に「あの人とは合わないから結婚は考え直せ」と友人知人中、唯一の苦言を呈したわたし。
一年半前、久々に会ったら拒食症から顔に死相が浮いている程の状況を察し、「離婚しろ」と初の雷を落とす。
しかし長年専業主婦でいた自分に自信も喪い、長年浴びて来た旦那の暴言からも黙ってやり過ごすことが次善の策であった彼女は、ゴニョゴニョ言い訳をしては先延ばしにしていた。
しかし先日、何事か発生してたらしく離婚と自ら口にしたことで、これで終わるんだな万々歳のわたしであった。








なんかあらすじ書いてて昼ドラみたいなんだが……。
それで今日事情を聞いて来た。何があったのかと。












諸々端折るが、旦那の両親が「出て行け、離婚しろ」と激怒。
元々を辿り辿れば旦那が被害妄想持ちで、みんなが自分の悪口を言ってると妄想しては職を転々とするのが問題なのだが、杏子が大学に行きたいことから社会人入試を受けて合格⇒入学金のお金を貯めていなかった⇒簡保を切り崩し⇒その簡保の積み立ては、旦那が両親から借りていたお金⇒等から旦那両親が怒った、と。
何故旦那の両親が口を出すのかと言えば、「あんた達夫婦がちゃんと話し合ってないから、自分達が出て行ってやっている」のだそうな。


で、旦那両親が離婚届を持って来て、「お前は犯罪者だ」とか何とか言ってサインを強要。旦那は言いなりでサイン。
証人欄の記名を頼む為、杏子が自分の親に頼んだ所、父親激怒。
「離婚するなら取るものを取って別れろ。お前は侮辱されてるんだぞ!」
お説ごもっとも。
「そこまで憎めない」だとか何だとか言い出す杏子。


昨日、旦那から納得行かないから話し合いたいの申し出アリ。
親を説得したと。今度こそ仕事は辞めないようにするから、入学金も学費も工面するから、だからやり直そう。
そのまま旦那実家に連行。「息子から説得された。一年間猶予をやるから、ちゃんと心を入れ替えてやり直しなさい。出来るの?」と言われ、流れでウンとかハイとか言ってしまったらしい。





バァーーーーーーーーーーーーーーーーカ。何を良いように騙されてんだ。全部あっちの良い様に転がってんじゃねえか!!!!」






とわたしに言われて、『?』が頭の上に出現。




「あっちから離婚言って来たんだから離婚すりゃいいのに。結局あんたに言うこと聞かせようとして、脅して来た訳でしょ? そう言えばビビって良い嫁になりますとか言うと思われてると。だから夫婦で話し合うのは真っ赤な嘘で、最初から計画通りにあっちの家に連行されて、三人がかりで『許してやる』みたいな空気にされて、ゴメンナサイとか言わされたんだ? その時点で馬鹿にされてるってなんで分からないんだ」
「え……そうなの?」
「そうじゃないの? 細かいこた知らんが、そんな畳みかけ具合からはそうとしか思えんわ」
「あ……そうなんだ……確かに言われてみれば、色々間髪入れずにあっちから言って来てるかな…」
「多勢に無勢であんたが思ってることとか全部言えない状況だった訳でしょ?」
「うん。それに、最初は離婚しても今の家に一緒に住んで良いとか意味不明なことを言ってた」
「意味不明だろ。一年間学費も払ってやるから、その一年だけ様子見とか言われたなら、とりあえず一度離婚⇒学費は出して貰う⇒別に住む⇒お互い冷静に状況を観察⇒一年後どうなってるかで結論を出す、っていうなら分かるけど、なんでそんな旦那は離婚回避しようとしてんの」
「……パパは結構わたしのこと大好きだと思うんだよねー。わたしもまだパパのこと割と好きみたいだし」
「あーアレでしょ? 『ママ構ってー』ってヤツでしょ? 転職繰り返すのだって、そういう風にしてればあんたが構ってくれるから楽しいんでしょ? あんたはあんたで『この人は自分が居なきゃ』とか勘違いしてる立派な共依存だねー。それを好きとか誤変換して何年間も自分を騙し続けてるのが凄いよねえ?」
「…………」←すっっっっっっっごく嫌そうな顔
「あんた自身はどうしたいわけ? 旦那がとかお金がとか子供がとか、そういう言い訳全部抜きにしたら、どうしたい、じゃなくて在りたいの?」
「……わかんない。なんか混乱してて冷静な判断が全然出来ない……どうしたいんだろう……ずっと周りのことを見てから動いてたからそういうのわかんなくなってる」
「じゃあ今考えろ。今すぐに。本当は分かってる筈なんだ。其処から目を逸らす為に、旦那とかお金を利用して来たんだろ?」




中略。




「わたしって昔っから結構男運悪いよね」
は? 何言ってんの? 運のせいにする前に自分の性癖見直せ。そもそも良い男がどんなんか知らないじゃん。一緒に居て凄く楽だとか、安心出来るとか」
「────自然体で居られるとか…そうか、そういうのをわたしは知らないんだ。だから、」
「だから、今まで通りにダメ男しか自分の視界に見えない」
「そうか……なるほど」
「可能性に目を向けないから、今まで通りの世界しか無いことになってる」
「じゃあ、旦那とか問題だけじゃなくて、そういう人とご縁があるかもって思えば」
「見えるようになるかも?」
「そうか、そうするよ! とりあえず学校は行ってみる。で、一年間勉強して、本当にやってみたいか確認する。お金も貯めて、いざという時に動けるようにするよ。旦那の様子観察もする。もう決めた。明日中に書類書いて大学に提出しなきゃいけないからさ」
「え」
「決めた。自分で納得したいんだもん。そうする!」
「あ…………そ」








離婚は結局ナシっぽいかも。超ガッカリ。
でもまあ、納得したいという気持ちはわからんでもない。




「精々後悔しないように」と別れたんだけど、来月高校時代のセンセー達と飲み会が(また)あるかも知れないので、杏子に誘われたら行くかも知れん。
しかしそこではそういった話は出来ないからなー。
まあ、他人のことは程々に、自分のことを考えよう。そうしましょそうしましょ。