内訳の内訳
それ岬くんワンツーだ!<譫言
押忍。武道家・夜月です。
今日になっても疲労が抜けません頭が痛いですおかしい。
そんなお通夜詳細であります。
まず昨日、八墓村って書きましたけども一応(仮)ですから。誤解無きようお願いします。
別に仮じゃなくてもいいんですけど。現地はマジで土地を上げて横溝先生リスペクトにしか見えない形状でありましたし。
だから八墓村じゃなければ犬神家でも結構です。なんら差し支えありません。
色々ありました…行きの電車が止まったりとか。
もうおうちに帰してママーと心で泣きながら乗っておりました。押忍。
色々あってもどうにか単線に乗って現地に着きました。
駅からタク送っていうのは解ってたのでいいんです。
バスは2時間に1本だということですし。
タクシーを拾おうと……。
タクシー。
が、いない。
というか、人っ子一人いない。
建物が、無い。
勿論都内より数度も気温が低く、底冷えする次第であります。
呆然と立ちつくした自分ですが、とにかくどうにか! どうにか斎場へ辿り着くのが最優先事項です。
タクシー乗り場はある。だがタクシーの影も形もなく。建物も人も何もかもが虚無。
店か車を探し回ること10分。早くも迷子の気配であります。
隣県で迷子。あり得ません。
駅の向かいにある地元レンタカー事務所のみが建造物であります。
まだギリギリ中に人がいるようなので、駆け込みました。
「タクシー何処ですか!!!!」
中のおばちゃんは優しかったであります。
104で地元タクシー会社の番号を問い合わせ、そしてそのまま配車の手配までしてくれたであります。
寒いから中で待ってなさいと言われたであります。
人の情けが身に染みました。涙が止まらないであります。
大分待ってタクシーが到着。
30分以上余裕を持って到着出来る筈が、瞬く間にギリギリであります。
事務所のおばちゃんも運ちゃんも「こんなど田舎によくもまあ東京から」というようなことを言っておりました。
どうやら地元の方々は自覚があるようです。
運ちゃんは気さくな人柄らしく、色々話してくれました。
しかし言語が宇宙語であった為、自分の未熟な脳では解読不能でありました。
すれ違うことも出来ない道幅で街灯は勿論、ガードレールの無い獣道であります。
脱輪したら即崖であります。死ぬ。
数十分そんな風景(真っ暗)を走り、開けた所に出たと思ったら両側は水田であります。
つまりその時点で走っている道は農道。
自分は無事に帰れるのでありましょうか。そちらの方が今から心配であります。
時間をやや過ぎて到着。
どういうわけか親族ゾーンに列席させられ、お経を聴くこと1時間。
通夜なのに棺がないことに気付き、坊主の前方を見ると既に骨壺が。
は?
通夜の前に骨にするとは初めて見たであります。
坊主の袈裟とお題目から察するに●●宗のようですが、だからってこれは初めてです。
自分が知らないだけなのでしょうか。
通夜振る舞いの時にカッパ巻きを食べていた所、兄貴も驚いたと小声で言っておりました。
そんなんで通夜振る舞いタイム。
自分はにぎりが出てくるものだと思っていました。
カッパ。
たくあん。
かんぴょう。
太巻き。
揚げ物。
以上。
恐らくこれもこの地方の風習でありましょう。
自分は知りませんが。美味しくはありませんでした。押忍。
自分の正面に嫂のお父さんが座りました。兄貴の結婚式以来、お会いするのは2度目。
やおら自分の顔をじっと見て、そして。
嫂父「非常に聞きづらいことをお尋ねしますが、あー」
夜月「ありません」
答えを言うのが早かったようであります。
この後、嫂父と夜月の返答の間に在るべき会話が入りました。
嫂父「ご結婚の予定は?」
夜月「全くありません」
嫂父「誰か適当な人は周りにいないのか?」
夜月「居ません」
嫂父「独身の人はいるでしょう」
夜月「居ますが居ません」
正月以外でこの会話をする日が来るとは思ってもみませんでした。
その後彼は方々に「独身だから」と私を紹介して回りました。一体何のまじないでありましょうか。
斎場から某駅まで、嫂父の甥という人が車で送ってくれることになったであります。
嫂父「宜しく送ってやってくれよ。独身だから」
犯罪の衝動に駆られたのはここだけの秘密であります。
車中では嫂父の甥つまり嫂の従兄弟と会話。
彼は非常に気さくな人で、東京・四谷まで通っているので言語も解読可能であります。
「いやーノリコ(仮名)の旦那さんもキリッとしたカッコイイ人だけど、妹さんもなかなか綺麗で」
「あっはっは! あの兄貴がカッコイイ? ぎゃーははははは」
その後マイルドに口説かれたりしましたがのらりくらりと交わして下車。
そのまま特急に乗って東京へゴーホームであります。
他にも色々あったりしたのではありますが、何だか色々とゲホゲホ。
>ちえさん
車の免許があればレンタカーでしたね…二輪免許では流石に。喪服でバイクは無理でした。